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宮本老人憩の家を右に見て、大厚木カントリークラブ方向に進む。 左奥に野百合園、右に紅梅学園を見送れば 道路右に「大平登山口」の道標が立っている。 道標の指す方向に従って、ゴルフ場を突っ切る厚木市道Ｉ777を進む。 赤い橋を渡って右折、電気柵が見えてきた。柵を開け、広場にバイクを停める。 |
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| 大平登山口入口 | ||
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大平登山口の左側、 沢を挟んだ左山腹に クリーム色の花がホワーと広がっていた。 満開のミツマタ。甘い香りが辺りに漂う。 散策は下山後の楽しみにして、 とりあえずは石仏群と発句石、 高取山山頂を訪ねて来よう。 歩き始めた時ちょうど12時だった。 |
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| 満開のミツマタ | 大平登山口 | |
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登り始めは植林帯の急登。 左下、涸沢を挟んだ山腹にミツマタの群落が上部堰堤まで続いていた。 |
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| ミツマタ大群落を見る | ||
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「私有地につき進入禁止」の立札から右に折れ 山腹を巻くように進む。 沢を越え、更に巻いてようやく尾根の背に出る。 |
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| 山腹を巻く | ||
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急登を一歩また一歩。 新四国八十八個所石仏群の尾根に 12時17分。 いったん電気柵まで下り、 登り返しながら石仏群を撮影することにした。 |
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| 石仏群の尾根(行き止まりの標識あり) | ゴルフ場外周道路で断ち切られている | |
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今も尾根上に残る石仏群 尾根の下から、登る順に･･ |
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登山路に戻り再び上部を目ざす。 尾根の周りは自然林に変わる。 急だ。おまけにザラッと滑りやすい。所々に倒木も目立つ。 急登の幾分傾斜のゆるんだところに一組のハイカーが休んでいた。 「すごい急ですね･･」と互いに笑った。 |
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| 倒木も目立つ | ||
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「お先に失礼します！」。 ぐんぐん高度を上げる。 木々の間から採石場が見えてきた。 上飯山に続いていた尾根はザックリ削り取られている。 |
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| 削られた尾根を見る | ||
12時56分、発句石への分岐。説明看板が立っている。 |
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発句石(ほっくいし) 此山や この鶯に 人も居ず 文化九年(1812)、下荻野村の俳人芹江の句碑建立記念の句集『うめこよミ』(梅暦)が刊行された。 序によると、芹江が華厳山(西山。萩野地区の西尾川の連山。)に遊んだときに詠った一句を、 山の頂の大きな自然石に刻み、建立した記念に句集を発刊したという。この自然石が発句石である。 芹江は、小林七右衛門といい、二世麦穂庵村水と号する。文政二年(1819)三月十一日、 六十三歳で没した。墓石は、西山を望む法界寺に所存する。父は小林忠七といい、 麦穂庵村水を名乗る俳人である。 今、発句石の裏面には、二世つぶね(木村寿年)の句「老を鳴く鶯も居る若葉かな」も刻まれている。 寿年は木村政治、七沢の石工で飯山の木村家を継いだ人で、昭和三十三年、六十九歳で没した。 平成二十二年三月 厚木市教育委員会 |
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| 発句石説明看板 | ||
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裏面 旧来、この発句石は、ここから100メートル程南へ下った旧飯山共有地に位置していたが 昭和四十九年(1974)六月、相模興業(株)の砕石事業及び記録的な豪雨で地盤が弛み、 滑落したものを同社によって元の場所近くの地盤の安定した旧飯山共有地内の市道に復元、 保存されていた。 その後、同社の砕石事業拡大により、開発区域内に所在する市道が廃止、 付替えとなったことから、発句石を末永く後世に伝えるため、平成十九年(2007)十二月十四日、 現在地へ移設したものである。 平成二十二年三月 厚木市教育委員会 |
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| 裏面にも･･ | ||
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尾根の先は、2ヶ所にロープが張られている。･･が、問題なく行くことができる。 何しろこの尾根の発句石までは、厚木市が管理している「市道」なのだから。 |
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| 発句石 | ||
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← 此山や この鶯に 人も居ず → 老を鳴く 鶯も居る 若葉かな |
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| 表面 | 裏面 | |
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発句石の周囲は三方が開け、素晴らしい展望だ。 ちょうど昼休みが終わり、 大型のダンプカーが砂埃を舞い上げながら砕石を運ぶ様子も見えた。 この削り取られてしまった尾根は、 2004年まではいぶし銀のように渋い、けれど味わいのあるハイキング道だったのだ。 (西山関連の特集ページを参照＝このページの最後にリンクあり) |
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| 大型ダンプカーが行きかう | ||
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| 厚木方面(奥に江ノ島も･･) | 伊勢原方面(奥に湘南平も･･) | 大山・丹沢方面 |
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風景を充分堪能し、分岐まで引き返す。 高取山まで一投足。 木々の間に華厳山や大山を見ながら簡単な昼食。 さぁ･･と立ち上がろうとした時、 先ほどのハイカーが上がってきた。 ミツマタの大群落を見に来て、 せっかくだからと高取山を目ざしたとのこと。 「滑りやすいから気を付けて下りましょう！」。 声をかけあって別れた。 |
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| 高取山 | ||
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| 発句石分岐 | いきなりの急下降 | 倒木を過ぎ･･ |
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| 石仏群分岐 | 尾根を回り込み | 沢を越えて･･ |
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わずかに進んで尾根の背に出ると･･ 対岸の山腹はミツマタの大群落だ。 堰堤上部から対岸に渡る。 そこは辺り一面、 甘い香りの漂う桃源郷だった。 |
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| 対岸は･･ | 甘い香りの漂う桃源郷 | |
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| 上から見れば白 | 下から見れば黄色 | 近づけば黄金色 |
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24日付け読売新聞に報道されたこともあり、見物に来る人も数組いた。 市街地の近くにこんな大群落があるなんて嬉しいね！ ゆっくり、楽しみながら下ってきて、14時20分バイクを停めた広場。 |
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| 見物客もチラホラ･･ | ||
まだ早い時刻だ。 ちょっと知りたいこともあり、鳶尾山と八菅山に立ち寄ってから帰路につく。 ・西山関連の記録をまとめたページは こちら ・「西山を守る会」のブログは こちら ・3年前(H22.3.13)の様子について islandさんのHPは こちら |
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