4日目:8月9日(金) 曇り | |
農鳥小屋4:30…間ノ岳6:00/6:30…中白峰7:20/7:30… 北岳山荘7:50/8:00…北岳9:15/10:25…肩ノ小屋10:50/10:55… 草すべり分岐11:110/11:20…白根御池小屋12:20/12:50… 広河原ロッジ2:15/2:30…(バス)…JR甲府駅4:35 |
4時少し前、近くで寝ていた登山者の「メシだぞ」とささやき合う声で目が覚めた。山小屋の食事は到着順だ。ボクらも起きて食事室に向かう。早々に朝食を済ませ、4時30分には小屋を出る。 登っていくうちに、夜は白々と明けてきた。遠く八ヶ岳方面から太陽が上がっている。空は白くて高い雲におおわれている。 |
6時、間ノ岳(3189.3m)の山頂。 塩見岳は相変わらず古武士のように整然と佇んでいる。その山頂から延々続く仙塩尾根。…よく歩いてきたものだ。 更に遠く、荒川岳がその山頂を雲の中に突っ込み佇んでいる。 |
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行く手は北岳だ。その左手奥は甲斐駒ケ岳。薄いガスに包まれ、霞んで見えるのが惜しい。 北岳方面から次々と登山者が登ってくる。小広い山頂もいつのまにか登山者で埋まっていく。 ボクらもコーヒータイム。休んでいる間に、ガスが次々と上がってきた。 |
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6時30分、間ノ岳を出発。すれ違う登山者が多い。大きなカメラをかつぎ、花の写真を撮っている登山者もいる。 7時20分、中白峰(3055m)。北岳がグンと近づいた。稜線の低まったところに赤い屋根。北岳山荘だ。 |
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中白峰で |
7時50分北岳山荘。この辺りに小さな子連れのファミリーも目立つのは、3000m級とはいえ広河原から比較的安全に登ってくることができる山だからかもしれない。そのかわり山小屋は1畳に2〜3人という混みようだ。 しかし、水洗トイレや売店、電話まで設置してあるのはありがたい。ボクらも山頂で乾杯するためのビールやジュース、若干のつまみ類まで補給することができたのだから。 |
9時15分、北岳(3192.4m)山頂。 去年この頂に立ったときは、ガスで何も見えなかった。今回は薄いガスが出てはいるが、ぐるり360度の展望が楽しめる。あれが間ノ岳、あれが仙丈岳、あれが鳳凰…と、指さしながら乾杯し合ったことは言うまでもない。 |
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北岳山頂で |
頂上でおよそ1時間近く景色を堪能し、10時25分に出発。去年は八本歯ルートだったから、今年は草すべりルートを下ることにする。 10時50分に肩ノ小屋。急な下り坂で、山頂からはアッという間だ。登りは辛いだろうなと思われる。 その辛い登りを、登山者が引きも切らずに続いている。 |
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肩ノ小屋で |
11時10分、草スベリ分岐。ここから稜線を離れ、御池小屋に向かって下る。 一息入れている間も、登山者が次々に登ってくる。どの登山者もフウフウ言いながら登っている。 辺りは花でいっぱい。花を愛でながら汗を拭く登山者も多い。 |
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草すべり付近 |
草スベリは、その名前のように「滑る」ような急坂だ。急ぎすぎてスリップしないように、一歩いっぽ着実に足を踏みしめながら下る。 下に御池小屋が見えてきた。はやる気持ちを抑えるように一歩、また一歩。それでも何度かスリップしてストックに助けられた。 御池小屋に到着したのは12時20分。 |
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白根御池小屋を見下ろす |
小屋の前の広場でコーヒーを沸かして昼食タイム。残っていたリンゴやミカンも全てデザートとして、それぞれの腹の中に整理してしまった。 山頂は雲におおわれているが、昨年下った八本歯のコルや北岳バットレスがよく見えている。よく歩き続けてきたものだ…。 12時50分、荷物をまとめて出発。南アルプス特有の、深い樹林帯を下る。 |
急坂を下り、大樺沢にかかる吊り橋を渡れば広河原ロッジだ。 2時15分、広河原ロッジ。バス停にはもう甲府行きのバスが止まっていて、下山した登山者が乗っていた。 別々だが、なんとかボクらも座席を確保。いったん外に出て、販売機のジュースで乾杯! 2時30分、バスは甲府駅に向かって出発。ボクらの4日間の山旅も、ようやく終わりをつげる。 |
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橋を渡れば |
トウヤクリンドウ |